【サラゴサ】香川真司、リーグデビュー戦でファンの心を惹きつける

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MARCAが香川のデビュー戦について詳報

サラゴサでのリーグデビュー戦を2-0の白星で飾った日本代表MF香川真司について、スペイン最大のスポーツ紙MARCAが詳細に報じています。

MARCAは「香川、有望な初戦」と題してデビュー戦での香川について伝える記事をWeb版に掲載。

クリスティアン・オルティス記者の署名記事で、「この日本人選手は自身のクオリティを披露し、優れたプレーによって喝采を浴びた」と評価。

さらに

数回の全体練習参加のみであるにもかかわらず、香川真司は彼の新しいチームメイトの初戦において、彼自身のクオリティを示すためには2分間で十分だった。

と序盤からチームに入り込み効果的なプレーができていたと分析。

開始早々にガーナ人FWラフェル・ドワメーナに通したパスによって早くも得点チャンスを演出した香川のプレーによって、ラ・ロマレーダの観衆は

香川に恋をすることになった。

と伝えています。

もともと香川のサラゴサ移籍が決まった時点でサラゴサのファンからも各メディアからも否定的なコメントは聞こえておらず、受け入れられる土壌は整っているとは思っていたのですが、わざわざMARCAの担当記者が一つの記事として取り上げているところを見ると、どうやら香川はしっかりとサラゴサの町、そしてチームとファンに受け入れられたことは間違いないようです。

オルティス記者は香川のプレーを絶賛

初戦を終えたばかりの段階なので鵜呑みにはできませんし、今後のプレー内容次第では評価がガラリとネガティブなものになってしまう可能性は、スペインのみならずヨーロッパ各国ではよくあることですが、それでもMARCAのオルティス記者は香川のプレーについて次のように述べながら絶賛しています。

この試合は香川にとっての個人的なエキシビションでもなんでもなく、しかもまだ練習や試合を重ねて彼のベストなレベルにまで到達する必要性があるにもかかわらず、彼のボールコントロールやプレービジョンは確かなものであることを証明する試合だった。

つまり、彼の実力はこのカテゴリー(セグンダ・ディビシオンA)を上回るものだということだ。

自由を与えられた香川の動きはチーム全体がゴールへ向かう動きを加速させる効果をもたらし、テネリフェのGKアドリアン・オルトラをパニックに陥れた。

香川は自身の初戦に納得しており、80分間をプレーしたあとに、複数の日本人ファンがサラゴシスタとして見守る中でファンからスタンディングオベーションを受けつつ交代した。

香川がさらに数日、あるいは数試合を重ねた後にはチームメイトとの相互理解がさらに深まることになり、対戦相手のディフェンダーとゴールキーパーにはさらに危険な存在になることは間違いないだろう。

ほとんど手放しとも言えるような称賛の言葉が並んでいることに若干の驚きを感じますが、思い返してみればドルトムントに移籍した初年度や2年目のシーズンでもドイツで同様の称賛を受けていたわけですから、本来の姿を見せているだけに過ぎないのかもしれません。

チームメイトのハビ・ロスも香川のプレーを絶賛

MARCAのオルティス記者だけではなく、87分に試合を決定づける2点目のゴールを上げたMFハビ・ロスも香川のプレーを絶賛。

彼の加入は素晴らしいものだと言える。高い意識でサラゴサにやって来てくれたし、彼は違いを生み出せる選手だ。

我々自身も彼のような素晴らしい選手を活かせるようにしなければならない。

とコメントするなど、今のところ香川の周辺から彼自身への否定的なコメントが見当たらない状況になっています。

オルティス記者は香川について「プレー内容だけではなく、言葉の問題があるにもかかわらずリーダーシップも示した」と称賛しつつ、更に以下のようにも述べています。

彼は確かにチーム最大のスターたりうる存在だが、守備の面ではボール奪取の場面にも絡み、ディフェンス面でも勝利に貢献していたことは注目に値する。

試合後は勝利に対して幸福そうな表情も見せており、その笑顔はサラゴサがプリメーラに舞い戻るという目標を達成するまで保たれることが望まれる。

攻撃面でリーダーシップを発揮しただけでなく、守備面で積極的にプレーに絡んでいる点も評価されているようです。

「時分のプレー」を取り戻したように見える香川の今後

マンチェスター・ユナイテッド時代や、第2期ドルトムント時代はどちらかというと若干窮屈な感じでプレーしているような印象を受けていたのですが、少なくとも開幕のテネリフェ戦ではスペースと自由を与えられて伸び伸びプレーできているように見えましたし、もともとビクトル・フェルナンデス監督はトップ下の選手に可能な限りの自由を与えるスタイルが特徴とも言えます。

そういった意味ではサラゴサへの移籍、特にビクトル・フェルナンデスが指揮するサラゴサへ移籍できたことは香川にとってもサラゴサにとってもお互いに好影響なことだったのではないかと僕は個人的に考えます。

仮にサラゴサへ移籍した時に別の監督だったとしたらおそらくはテネリフェ戦ほどの自由なポジションが取れたのかどうかはわかりませんし、ビクトル・フェルナンデスが指揮する別のクラブだったとしても、チーム方針としてディフェンスに重きを置くような指示が出ているようなクラブであればビクトル・フェルナンデスも今のサラゴサのようなチームづくりができていなかった可能性もあるでしょう。

その意味では今回のこの移籍は、香川、サラゴサ、ビクトル・フェルナンデス全員にとってタイミングのいいものだったのだろうと考えることができると思います。

サラゴサはもともとが力のあるクラブであることは間違いないので、このまま香川が救世主的に昇格に貢献していけるようになることが楽しみです。

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