ラ・リーガをはじめとする海外サッカーを継続的に視聴し、自分が好きなチームの情報をネットで収集する方が増えました。
しかし日本語での海外サッカー情報は、各国の有名クラブに偏っている現状もあります。
そのためビッグクラブではない中小クラブのファンの方は、これだけ情報が増えた世界であるにも関わらず、自分が応援するチームの情報収集に苦労している現状もあるでしょう。
中小クラブのファンが自チームの情報収集に困る原因の1つとして「日本語での情報が少ない」というものがあります。
例えば僕が応援するセルタ・デ・ビーゴの日本語による情報は、バルセローナやレアル・マドリー、または日本人選手が所属するクラブと対戦する時ぐらいしか見ることができません。
しかしスペインの現地メディアには毎日どころか毎分ごとに情報が掲載され、刻々と新しい情報が更新されています。
「自分の応援するクラブの情報をスペイン語で調べられるようになりたい」
という方のために、これから僕のブログでは
「リーガで学ぶスペイン語」
と題して、スペイン語のスポーツメディアを読めるようになるための勉強法を紹介していきます。
多くの人がスペイン語の独学で困っていることとは?
スペイン語勉強中のリーガファンの皆さんに質問です。
勉強を始める時、始めた時、勉強している今、それぞれ何に一番困りました?
— チェマ / Chema @Webライター&スペイン語通訳・翻訳 / Sempre Celta (@Chema_afouteza) January 18, 2021
先日Twitterでこのようなアンケートを実施したところ「ラ・リーガのファンでスペイン語を勉強している方が困っていること」の第1位は、
「何から始めたらいいのかわからない」
だという結果になりました。
確かに「○○をしてみたい」と思っても、どうしたらできるのかがわからないともどかしさばかりが募ります。
しかし逆に考えてみると、「何から始めたらいいかわからない」ということは「やることがわかれば始められる」ということだとも考えられますね。
ということは「やることを決めればいい」わけです。
スペイン語で短い分を読めるようになろう
目指すのが簡単な目標を決めればひとまず「やること」は決められます。
オススメなのは「スペイン語で短い文を読めるようになる」ことです。
ラ・リーガのクラブを応援しているなら、応援しているクラブの情報がスペイン現地ではどのように報じられているのかを知りたいですよね。
MARCAやASなどの大手スポーツ新聞のWebサイトでは各クラブごとに話題をまとめてくれています。
新聞記事は「見出し」が設定されていて、Webサイトの場合はその見出しがズラッと並びヘッドラインとして並んでいます。
見出しはほとんどが短い一行ほどの文章です。
この見出しに何が書いてあるかわかれば、どんな話が報じられているのかわかりますね。
「記事の見出し、タイトルを読める」
まずはこれを目指しましょう。
テレビのニュースでも、まず「その日に伝えるニュースの見出し」を最初に紹介し、その後に細かく内容を伝えていきますよね。
スペインのスポーツメディアのWebサイトも同様です。
まず記事の見出しがあり、見出しをクリックすると個別記事の全文を見ることができます。
記事の見出しに何が書いてあるのかわからなければ、その記事が自分にとって必要だったり興味のある内容なのかどうかがわかりません。
しかし記事の見出しだけでも理解することができれば、記事の内容を想像しながら読んでいくことができます。
つまり、新聞記事を読む上で「見出しがわかる」ということはとても重要な「入り口」の役目を果たすのです。
見出しは文章も短く、訳すのが簡単
見出しは基本的に1つか2つの文章だけで構成されます。
そのため日本語に訳すのが比較的簡単です。
例えば
「メッシはDFを左足アウトサイドでかわし、ペナルティエリア右側から縦に突破したあと、更に切り返して中央にドリブルし、左足インフロントでファーサイドにゴールを決めた。これがバルサにとっての決勝点だった」
という文章よりも、
「メッシがゴールを決めた。バルサは勝った」
という文章のほうが簡単ですよね。
この「メッシがゴールを決めた。バルサは勝った」という見出しなら「メッシがゴールを決めたこと」と「バルサが勝ったこと」に関する記事だとわかります。
仮に「メッシがゴールを決めた。バルサは勝った」という見出しがあったとして、メッシ=Messiとバルサ=Barça以外に知っていなければいけない単語は「ゴールを決める=Marcar」「勝つ=Ganar」という2つだけです。
記事本文を読んで知らない単語だらけだったとしても、少なくとも読んでいる記事が「メッシがゴールを決め、バルサが勝った」ことを論じているのだとわかれば、なんとなくスペイン語を読んだ気分になります。
それでいいのです。
見出しを読むためには何が必要か?
では、見出しを読めるようになるには何が必要なのでしょうか?
単語・語彙力でしょうか?
頻出フレーズの暗記でしょうか?
答えは「最低限の文法知識」と「辞書」です。
文法がわからなければいくら単語を覚えても「文章」として読むことはできません。
基礎文法は最低限身に付けうようにしましょう。
外国語の文法、というと何か小難しく思うかもしれません。
しかし母国語とは違う別の言語を理解しようとするなら避けては通れないのが文法知識です。
義務教育期間中に英文法を勉強していたときの「SVOC・・・」などというアレを思い出して頭が痛くなる人もいるかもしれませんが、あまり大げさに考える必要はありません。
「文法」というのは簡単に言えば「その言語においてどう読むかのルール」でしかありません。
「電車は降りる人優先」
とか
「バスで降りたいときは降車ブザーを鳴らす」
とか、そういうことと同じレベルのルールです。
そして大事なことは、ルールなので「めったに変わらない」ということです。
どの言語においてもそうですが、現代では既に1つの言語における文法はもはや固まっています。
今後数十年、数百年の間に気づかないうちに変わっていることはあるかもしれませんが、来週変わることはありません。来年変わることもないでしょう。
だからこそ、最初のうちに基礎文法について勉強しておくことで今後スペインに変化が起きてもすぐに対応できるようになります。
基礎文法を勉強しつつ、記事の見出しを読めるようになろう
ラ・リーガの情報を追いかける時、一番苦労するのは「信頼度の高い情報を得ること」と、「その情報を得る手段を探すこと」です。
ビッグクラブの情報であっても日本語だけでは不確かだったり極端だったりする情報のほうが多いので、多角的に情報を得て分析しながら取捨選択するのが難しいという現実があります。
リーガ好きでスペイン語勉強してる人もいると思うんですが、例えばDAZNだと副音声は現在無し。日本語実況ではない場合は音声が英語なわけですが、リーガ好きのスペイン語学習の目標はなんですか?
— チェマ / Chema @Webライター&スペイン語通訳・翻訳 / Sempre Celta (@Chema_afouteza) January 17, 2021
Twitterでアンケートを採ったところ、リーガファンがスペイン語を学習する目的は圧倒的に「情報収集」がメインでした。
日本のメディアでも取り上げられるような一部のクラブ以外を応援する方にとって、スペイン語を理解できることは情報を集める上で大きなアドバンテージになります。
繰り返しになりますが、スペイン語を理解できるようになるために何から始めればいいのかわからないという方にとって目指すべきは下記の2点です。
- 文法を基礎から勉強すること
- まずは新聞などの見出しを理解できるようになること
これができるようになれば次のステップが見えてきます。
入門書でいいのでスペイン語文法の参考書・問題集を手に入れ、少しでも文法を身につけていきましょう!