元スペイン代表GKイケル・カシージャスが心筋梗塞で入院
2010年ワールドカップ制覇メンバーであるイケル・カシージャス。スペイン代表としてこれまで167試合の国際Aマッチ出場を記録。
現在はポルトガル1部リーグ「スーペルリーガ」のFCポルトに所属しており、つい先日37歳にして契約更新を行ったばかりです。複数のスペインメディアの情報によると、イケル・カシージャスがポルトでの練習中に不調を訴え、病院での検査の結果、心筋梗塞と診断。そのまま緊急入院になったとのこと。
詳細を現地の記事から読み解きます。
スペイン紙MARCAの報道
イケル・カシージャス、ポルトでの練習中に心筋梗塞を発症し入院 Iker Casillas, ingresado tras sufrir un infarto en el entrenamiento del Oporto
MARCAがポルトガルメディアからの情報として伝えているのは下記。
- 練習中に体調不良を訴えた
- チームドクターによる診療の後病院へ搬送
- 心筋梗塞と診断される
- 現在はポルトのCUF Porto病院に入院中
- カテーテル法による治療を行い、現在容態は安定
近年サッカー選手の練習中あるいは試合中の死亡事故が断続的に発生しており、心配です。
チームドクターの診療を受けた後に病院でも再度検査を受け、精密検査の結果「右冠状動脈の閉塞」というのが正式な診断とのこと。診断後に緊急カテーテル法を行い、現在はICUに入院しているということです。病院に搬送された時点では本人に重度な影響は見られなかったとのことなので、ひとまずは安心と考えていいのかもしれません。また、病院の発表によれば危険な状態ではないとのこと。
また、FCポルトもクラブとしてコメントを出しており、それによると「現時点では問題なく、容態は安定している」ということです。
さらにカシージャスの古巣であるレアル・マドリーも公式Webサイトで声明を発表しています。
我々レアル・マドリーは、親愛なる”キャプテン”イケル・カシージャスに対し最大限のサポートを送ります。彼はそのプロフェッショナルとしてのキャリアを通じ、我々クラブの栄光をより大きなものとするため、最大限の目標を乗り越える術を教えてくれました。
同時に”屈服すること、降参することは人生の哲学としてふさわしくない”ということ、そして目標を高く持ち厳しい時にこそより強くあることが、勝利を引き寄せるために重要であることを幾度となく示してくれました。レアル・マドリーとマドリディスモ(マドリー魂)は、我々の永遠のキャプテンが一日も早く回復することを願うと同時に、彼に対して世界全ての声援・勇気を送って欲しいと願っています。
スペイン紙Mundo Deportivo紙の報道
イケル・カシージャス、心筋梗塞で緊急入院 Iker Casillas, ingresado de urgencia tras sufrir un infarto de miocardio
バルセローナを拠点し、FCバルセローナ寄りの報道で知られるMundo Deoprtivo紙もカシージャスの容態を伝えるニュースを電子版で掲載しています。
現地時間水曜日に発覚した急性心筋梗塞後、ポルトCUF病院でカテーテル法による緊急手術を受けたカシージャス。手術後、カシージャス自身がスポーツ界と自身のファンに対して容態は安定しており、安心し落ち着いて欲しいと表明しています。
FCポルトの広報はカシージャスの容態について次のように説明。
イケル・カシージャスは水曜日午前のトレーニング中にクラブの練習施設「ポルトガイーア」内で急性心筋梗塞を発症。トレーニングはカシージャスの治療を行うため直ちに中止され、カシージャス本人は現在入院している。容態は落ち着いており、心臓の状態も快方に向かうとみられる
カシージャスが自身のTwitterで容態を報告 El mensaje de Iker Casillas tras su infarto
FCポルトのGKイケル・カシージャスは心筋梗塞の緊急手術後の経過が安定していることを報告。
Todo controlado por aquí, un susto grande pero con las fuerzas intactas. Muchísimas gracias a todos por los mensajes y el cariño 😃💪🏼 pic.twitter.com/i3TXsELUGD
— Iker Casillas (@IkerCasillas) 2019年5月1日
今の所全てコントールされた状態です。非常に驚いていますが、気持ちは強く持ったままです。皆さんの全ての親愛とメッセージに感謝します
現時点ではポルトCUF病院からカシージャスの健康状態について悲観的な見解は発表されておらず、Twitterの写真からはひとまず落ち着いている様子が見て取れますね。
一日も早い回復を!
カシージャスは1999−2000年シーズンにレアル・マドリーのトップチームデビューを果たし、2015年にポルトへ移籍するまでレアル・マドリー一筋のキャリアを歩んできました。今年38歳になるカシージャスは先日ポルトと1年間の契約更新を行ったばかりで、その際の記者会見では「38歳のおじさんを信頼して契約してくれるトップレベルのクラブなんて他にないだろうね!」と冗談交じりにコメントし、会見場の記者を笑わせていたばかりです。
ポルトの会長ピント・ダ・コスタも「これが彼にとって人生最後の契約にならないだろうと私は確信している。彼はクラブとポルトという町に恒常性をもたらしてくれた。そして金のために動いたことのない素晴らしい人間だ」と発言し、カシージャスに対する信頼の高さをアピールしていました。
カシージャスは今シーズン特に好調を維持しており、1999−2000シーズンから2018−2019シーズンまで、UEFAチャンピオンズリーグで20年間連続プレーした歴史上唯一のGKとなっています。先日もイングランドのリヴァプールと対戦した準々決勝でプレーし、更に出場記録を伸ばしたばかりです。
まずは一日も早く回復してくれることを祈りましょう。


