【ラ・リーガ】ラキティッチ、バルサ敗戦後の休暇を批判される。

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ラキティッチ、アンフィールドで敗戦後にセビージャ訪問したことが騒動に

バルセローナのクロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチは、5月7日のチャンピオンズリーグ準決勝第2戦でリヴァプールに0−4でバルサが敗れた後、休暇を利用して家族の住むセビージャを訪問。毎年4月末〜5月初旬にかけて行われるセビージャ最大の春の祭典フェリア・デ・アブリールを楽しみました。

そしてそのセビージャ訪問がちょっとした騒動になっており、ラキティッチ本人が釈明のコメントを出す騒動に発展しています。

ラキティッチは2011年にブンデスリーガのシャルケ04からセビージャへ移籍し、それ以来8年間に渡りセビージャ、バルサとスペインでプレーしています。ラキティッチがセビージャ移籍を決意したのは当時セビージャ市内の一流ホテルのバーで働いていた現在の妻、ラケル・マウリ(本人のインスタグラム)さんと出会ったことだと言われており、現在でも家族はセビージャに居を構えて暮らしています。

騒動の経緯と発端

アンフィールドでのリヴァプール戦後、バルサは選手達に2日間のオフを与えていました。前述のようにラキティッチの自宅はセビージャにあり、妻と子供もセビージャで暮らしています。選手達は当然、普段でも休日やオフシーズンは自宅に戻って過ごすことが当たり前であるため、冷静に考えればラキティッチの行動には何も不自然なところはありません。クラブから公式に与えられている休日を使ってのことなら尚更です。

ところがタイミングが良いのか悪いのか、ラキティッチは古巣であるセビージャFCの元会長ホセ・マリーア・デル・ニード氏の息子、そして最近セビージャのスポーツディレクターに復帰したモンチの両名を訪問。この時の写真がデル・ニード氏の息子でセビージャのクラブスタッフであるデル・ニード・カラスコ氏のインスタグラムにアップされたことが騒ぎの発端でした。

敗戦の怒りの矛先がラキティッチへ

このインスタグラムを見たカンプ・ノウのゴール裏グループ「Boixos Nois=ボイショス・ノイス」が大騒ぎ。「ラキティッチは何をやっているんだ」と猛批判を繰り広げました。

バルサファンとしては4年ぶりにチャンピオンズリーグ優勝が狙えるところまで後一歩というところで、想像もできなかった大敗を喫した直後。メディアでは敗戦の責任が誰にあるのかというアンケートや議論が飛び交う真っ只中の出来事です。

バルセローナに限った話ではありませんが、スペインのサッカーファンは時に過剰とも言える愛情を自らのクラブに所属する選手に向けることで知られています。その心中としては「自分達が悲しんでいる時に古巣の敵チームスタッフと仲良くするとは何事だ」ということなのでしょう。

クラブが公式に2日間のオフを与えたまでは良かったのですが、その過ごし方が気に入らなかったということのようです。もちろんこのラキティッチの行動を批判しているボイショス・ノイスのような反応を見せるのは数多くいるバルサファンのほんの一部に過ぎないのでしょうが、いくらチャンピオンズリーグで敗退した翌日の出来事とはいえ休日の過ごし方にまで文句を付けられては選手とて人間。たまったものではありません。

しかし人間的にも好人物であると評判の高いラキティッチは、律儀なことに5月12日のヘタフェ戦後、今回の出来事に関して釈明コメントを発しています。

ラキティッチの釈明コメント

(ヘタフェとの)試合はとても難しいものだった。チャンピオンズリーグの敗退は我々全てにとってとてつもない衝撃だったが、今日の我々はそれでも自分達自身のプレーをするやる気に満ちていた。

私はオープンな人間だし、今回の件に関して謝罪することに関しては何も問題ない。しかし自分は父親であり夫で、家族は何にも増して最も重要なものなのだということは理解して欲しい。セビージャに行ったのは家族と過ごすためで、娘たちと過ごすため。誓って言うが、決して娯楽を求めて行ったわけではない。

そしてもし誰かが”写真を撮ってくれ”と頼んできたり、一言言葉をかわすことを求めてきた時、私は決して「NO」とは言わない人間だ。いくつかの例外があることも否定はしないが、私はサッカーに100%全力を傾けて生きている。自分は責任感の強い人間であると思っているし、自分自身や仲間たちにとって最善となるよう努力している。

ボイショス・ノイスがどうしてこの様な反応をしているのかはわからない。(写真を撮った2人は)知り合いで、ただ私と話していただけだ。会話はポジティブな内容だったし、彼らは私を励ましてくれた。それだけなのだが、それが良いことだったのか悪いことだったのか私には言えない。

将来について言えるのは、私にとって世界最高のクラブの一員であることはこの上なく誇らしいことであり、それが更に何年も続けばいいと願っているということだけだ。

ラキティッチは今シーズン終了後にインテルへの移籍があるのではないかとも噂されており、セビージャでデル・ニード・カラスコ氏やモンチと会ったことが、「スペインを離れることになる挨拶」だったと邪推されているようです。

移籍の噂というのは本人やクラブが否定していても、正式に発表されるその瞬間までは事実かどうか明らかになることが滅多にないのはサッカーファンなら誰でも知っていることでしょう。ボイショス・ノイスの批判は、裏返せばそれだけラキティッチがファンに愛されていることの裏返しでもあるのですが、傍から見ているとやりすぎにしか見えません。

このニュースを伝えたメディアの1つであるスポーツ紙MARCAのコメント欄にはファンから以下のような投稿がされています。

  • 「仕事でひどい失敗をしようと、休日を楽しむ権利は誰にでもある。試合内容は好きなだけ批判すればいい。ただし、プライベートの生活は関係ない」
  • 「ラキティッチ、気にするな。謝る必要なんて全く無い。君は休日を過ごしていただけでそこに何の問題もない。もしそれが気に入らないなんてやつがいるなら、放っておけば良いんだ」

このように、ファンからのコメントはごくごく当たり前の内容になっています。

試合や去就とプライベートは別

当たり前の話ですが、サッカー選手にとってサッカーをプレーすることは仕事です。プレー内容について良ければ喝采を浴び、ミスがあれば批判もされるでしょう。それはサッカーではなく他の仕事でも同様です。

しかしそこを一歩離れればそれはまた別の話。仕事とは無関係の場で起きた出来事に関して批判も干渉もされるべきではないと僕は考えています。プレーに支障が出るような休日の過ごし方は確かに問題があるのかもしれませんが、今回のラキティッチの件に関して言えば何ら問題はないはずです。

ゴール裏のファンというのはいつの時代のどのクラブのファンでも過激で過剰な反応をすることがあります。今回の一件がすぐに何でも無いこととして忘れ去られることを願うばかりです。

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