セビージャの新監督はやはりロペテギ?
5月23日に掲載した記事「【ラ・リーガ】元スペイン代表監督ロペテギ、セビージャ監督就任の噂」で、セビージャのスポーツディレクターに先日復帰したモンチが、元スペイン代表監督ユレン・ロペテギを来シーズンのセビージャ監督として考えている可能性があるとお伝えしました。
スペイン最大のスポーツ紙MARCAが本日5月29日に伝えるところによると、どうやらモンチは本気でロペテギをセビージャの新監督に招聘する可能性が高くなっているようです。
ラ・リーガの中継も行っているラジオ局Cadena SER(カデナ・セール)とMARCAの取材によれば、モンチは何人かの新監督候補者リストを作成。そのリストに基づいて候補者の周辺調査などを行っているようで、実績や戦術。そしてセビージャが目指すクラブとしての方向性に、ロペテギがマッチする可能性が高いとモンチは考えているようです。
既にロペテギ本人にも、モンチとセビージャが彼自身をセビージャの新監督候補として考えていることは噂として伝わっているようです。スペインの最大手携帯電話キャリアMovistarが運営するオンラインメディア「Vamos de Movistar+」の取材に対し、ロペテギ自身は以下のようにコメント。
私は私自身がプロジェクトの進行に関われると感じることができる場所にいたいと思っている。周囲に影響を与え、何かを勝ち取ることができるようなプロジェクトという意味でだ。ここ数日の間に何かが起こるかもしれないね。様子を見てみようじゃないか
2018年FIFAワールドカップ・ロシア大会前にはスペインサッカー界全体を巻き込んだ大騒動を引き起こし、にもかかわらずレアル・マドリーをあっという間に解任されてしまったロペテギ。この1年間で大きく株を下げてしまったと言わざるを得ない状況にいるにしては、妙に強気に聞こえるコメントが気になりますw
大騒動を起こしたとはいえ、2016年のスペイン代表監督就任後はワールドカップ予選を無敗で突破し、U-21スペイン代表時代に指揮した選手達をA代表に招集。チーム作りや成績そのものは文句のつけようがない結果を出していたことは、確かに事実です。
決して実力がない監督ではない、とスペイン国内のファンはわかっているはずですが、いかんせんこの1年間での印象が悪すぎるという事実は覆せません。
MARCAがこの一報を伝えた記事のコメント欄では、セビージャのファンが
モンチ、勘弁してくれよ・・・
だとか、
ロペテギの代理人はまじでやり手だな
などと、この一報とモンチの意向に対して疑念を表しつつ揶揄する向きが見て取れます。
セビージャファンの気持もわからなくはありませんが、モンチがセビージャを離れていた間にクラブが思い描いていた「あと一歩、上を目指せるチーム作り」が結果的に失敗していたことは間違いありません。そしてモンチ時代にはモンチの意向に沿ったチーム作りが行われ、それがセビージャの名前をヨーロッパに再び轟かせていたことは間違いないのない事実です。
類まれな「人を見る目」を持つモンチのこと。恐らくは周囲や世間の評判だけでは測れない何かを感じ取ってロペテギを候補者リストに入れているのでしょうが、現時点ではそれが何を狙ってのことなのかはハッキリとわかりません。
果たしてロペテギが仮に新監督としてセビージャのベンチに座った時に、セビージャというチームがどんなサッカーを見せることになるのか。
ロペテギの言葉を借りるなら、それは数日のうちにわかることなのかもしれません。
モンチが考える他の候補者たち
MARCAの報道によれば、今シーズン限りでフランスのオランペーク・ドゥ・マルセイユを退任すると発表されたリュディ・ガルシア。さらには、仮定の話ではあるもののエルネスト・バルベルデがバルサを退団することになった場合にはバルベルデも候補として考えているようだということですが、噂はあくまでも噂でしかありません。
来シーズン再びヨーロッパリーグを戦うことになるセビージャ。国際経験が豊富な監督を招聘することはほぼ間違いないと考えられます。
それが一体誰になるのか。移籍市場と合わせて注目されます。