セルタとバレンシア、サンティ・ミナとマキシ・ゴメスのトレードを検討
バレンシアはセルタのウルグアイ代表FWマキシ・ゴメスの獲得を狙っていますが、反対にセルタはバレンシアのFWサンティ・ミナの買い戻しを検討しています。
FARO DE VIGOの報道によると、セルタとバレンシアの間ではマキシ・ゴメスとサンティ・ミナの金銭+交換トレード案が浮上しているようです。
FARO DE VIGOが伝えている内容は下記の通り。
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鍵になるのはマキシ・ゴメスの移籍金としてバレンシアが支払うことになる金額になっており、その差額は1,000万ユーロとなっています。
セルタがこの1,000万ユーロの差額に拘る理由は2つあります。
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セルタの思惑はミナを1,000万ユーロで獲得し、2,500万ユーロでマキシ・ゴメスを売却。差額の1,000万ユーロをデフェンソールへの支払いに当てるという最良のシナリオを実現したいというもの。
マキシ・ゴメスは既にセルタとの契約延長に断りを入れ、移籍の意思を明確にしているため遅かれ早かれ移籍することは決定的。
一方のミナは2015年から4年間バレンシアでプレーしてきましたが、マルセリーノ・ガルシア監督の元では思うように出場時間を得られていません。マルセリーノはミナを、主に試合終盤に投入する起用法を続けてきており、出場時間を欲するミナとの思惑は完全にずれています。
そのためミナ本人も所属先を変えて出場時間を確保したいと希望を出しており、その意味でセルタ、バレンシア、マキシ・ゴメス、ミナ4者の思惑は合致しているというのが市場の理解です。
コパ・デル・レイに優勝したバレンシアは来シーズンのチャンピオンズリーグ出場も決まっており、マキシ・ゴメスはヨーロッパでのさらなるキャリアアップを目指しています。スペイン代表FWロドリゴ・モレーノの移籍による離脱が濃厚と言われるバレンシアの双方にとってこの移籍は「Win-Win」の結果をもたらすでしょう。
また、出場時間を確保したいミナにとってセルタはカンテラから育った「地元」。クラブの雰囲気もチームメイトのこともビーゴの町のこともよくわかっています。
ミナとマキシ・ゴメスは選手としてのタイプは異なりますが、マキシ・ゴメスが抜けた後のセルタの前線はイアゴ・アスパスを中心とした構成に完全移行することは明白で、そこにミナが入ることには何の違和感も感じられません。少なくともセルタでプレーしていた時期のミナはサイドにも開けて中央でもプレーできる万能型のアタッカーでした。
この点ではイアゴ・アスパスも共通していますが、例えばアスパスとミナが前線でコンビを組むことで、お互いがポジションチェンジを繰り返しながらジリジリとペナルティエリアに迫っていくようなビルドアップを考えることが可能になる、と僕は考えています。
上記の状況からミナとしてもバレンシアからセルタに復帰するという点に関しては異論を持っていないと言われているのでマキシ・ゴメスの移籍金に関する合意か、もしくはセルタとデフェンソールの間で行われるマキシ・ゴメスの保有権とそれに伴う支払い金額に関する合意が取れ次第、このトレード移籍は成立するだろうというのがFARO DE VIGOの予測です。
センターバックの補強も考える必要があるセルタ
7年間セルタのディフェンスラインを支え続けたアルゼンチン人DFグスタボ・カブラルがセルタの契約を延長せず、退団が決定しています。
セルタとしてはマキシ・ゴメスに代わる前線の補強と同時にセンターバックの補強も考える必要があります。カブラルが抜けた後のセンターバックは現状のメンバーで組む場合、メキシコ代表DFネストル・アラウホとスペイン人DFダビ・コスタスになると考えられます。
しかしコスタスは実績が乏しく若干の不安があるためクラブ首脳陣としてはカブラルに代わるセンターバックの補強も考えています。
これまでの記事でお伝えしているように、セルタは経営内容を改革している最中であり、カンテラの整備やマーケティングなどにも経費を割く必要があるため高額の選手を簡単には獲得できません。
クラブ首脳陣としては500万〜1,000万ユーロ程度で獲得できるお買い得なセンターバックか、フリーで獲得できる選手を模索している最中だと考えられます。
幸か不幸か欧州カップ戦を考慮する必要がない現状では、必要以上に選手層を厚くすることは求められません。そのため、セルタの理想としては「怪我をせずにシーズンを通して出場でき、安定したプレーができる安いセンターバック」が1人獲れればいい、という考え方になっていると僕は予想しています。
このシーズンオフにこそ手腕が試されるだろうと言われているセルタのスポーツ・ディレクター、フェリペ・ミニャンブレスの夏はまだまだ長そうです。