【セルタ】モウリーニョ、近日中にミナ、アイドゥー、ノリートの移籍を狙う。

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セルタ、次のターゲットをミナ、アイドゥー、ノリートに絞る

スペイン最大のスポーツ紙MARCAは、バルサからデニス・スアレスの獲得を正式に発表したセルタ・デ・ビーゴが次のターゲットとしてバレンシアのFWサンティ・ミナ、ゲンク(ベルギー)のDFジョセフ・アイドゥー、そしてセビージャのFWノリートに定め、近日中の獲得を目指していると報じています。

3名とも以前からセルタが獲得を狙っていると言われている選手でしたが、現地時間6月30日にバルサからデニス・スアレスを正式に獲得したことで中盤の強化に一定のメドが付いたため、次の強化ポイントとして

  • 前線
  • ディフェンスライン

という最も懸念される重要な部分に着手するようです。

デニス・スアレス獲得の狙い

率直に言って、現在のセルタにはパスの出し手がおらずこの2シーズンの間セルタがプリメーラ・ディビシオンに残留できていたのは単純にイアゴ・アスパスとマキシ・ゴメスがほぼ単独でゴールを決められていたからに過ぎません。

それを証明するかのように、2018年12月〜3月までイアゴ・アスパスが負傷で欠場している間にセルタはあれよあれよという間に順位を下げ降格圏をさまようことになりました。

マキシ・ゴメスは確かに能力の高いストライカータイプの選手ですが、アスパスはキープと突破、そしてアシストまでこなせるどちからというと万能型の選手です。アスパスはマキシ・ゴメスがいなくても自分で展開をある程度までは作り出せる選手ですが、マキシ・ゴメスは周りに優れた選手がいてこそ輝ける選手だと言ってもいいでしょう。

その意味ではアスパスとマキシ・ゴメスのコンビはふたりとも健康にプレーできている間は機能する関係だったと言えます。

しかしひとたびアスパスが戦列を離れると、マキシ・ゴメスのフィジカルやポジショニング、ストライカーとしての能力を活かせるだけの「プレーの誘導役」がチームに存在しないことが如実に明らかになりました。

ロボツカやブーデブーズなどは確かにプレーの質という面で悪い選手ではありませんが、ロボツカはどちらかというとバランサーのように機能しており、ブーデブーズはドリブル突破に能力を発揮する選手。

セルタのカルロス・モウリーニョ会長とフラン・エスクリバ監督としては上記の点を改善しない限りは来シーズンも同じ轍を踏む可能性が高いと考えたのでしょう。

デニス・スアレスは高い精度のパス、ボディバランスに優れたボールコントールに加えて必要であれば自らシュートも狙いにいける高い能力を兼ね備えた選手です。

デニス・スアレスが中盤に入ることでアスパスの負担は減り、怪我のリスクを減少させ、よりゴールに近いポジショニングを取ることが可能になります。デニス・スアレスの高い能力があれば時によってはディフェンスラインを引っ張り出す効果もあるでしょうから、攻撃のパターンに幅が生まれる効果もあるはずだと僕は思っています。

マキシ・ゴメスとタイプの違うサンティ・ミナ

マキシ・ゴメスを放出し、サンティ・ミナを獲得しようというセルタの思惑には恐らく複数の理由があると僕は考えています。

もしかしたら2018−2019シーズンに降格圏をさまようことがなければミナの獲得にここまで本腰を入れることは無かったかもしれません。前述の通りマキシ・ゴメス1人が前線に残っていてもセルタはマキシ・ゴメスの能力を最大限活かすことができませんでした。

マキシ・ゴメスはいわゆる前線に「張る」タイプのセンターフォワード型の選手で、サイドや中盤に能力の高いボールの出し手やユーティリティ性に優れたプレーヤーがいる時に最大限の能力を発揮できる選手です。

その意味でイアゴ・アスパスがいる時のマキシ・ゴメスは非常に効果的な選手でした。

そのマキシ・ゴメスが移籍する場合、「アスパス抜き」のパターンを考えておく必要があります。

アスパスを活かしつつ、アスパスがいなくてもなんとかなる選手としての選択肢がサンティ・ミナであり、アスパスがサイドに開かなくても展開力をチームに持たせるためのデニス・スアレスであるだろうと僕は考えています。

「保険」としてのノリート

デニス・スアレスの獲得決定以前、恐らくクラブ首脳陣は「ミナが獲得できずマキシだけ売却した場合」を考えたはずです。

その場合、仮にアスパスが怪我や出場停止になったらどうするのかが最大の懸念になるはずで、いずれにしてもせルタとしては「計算できるFW」がもう1人確実に必要でした。

セルタを知っていて、安定しており、一定のレベルをキープし計算できる選手。

今のスペイン国内にその条件に当てはまるのはまさにノリートしかいません。

セルタで100試合に出場し39ゴールを上げているノリートはすでに32歳ですが、スピード頼りでもなく経験があり、ある程度リーダーシップも発揮できる彼は、アスパス不在の際にはピッチの中でチームを鼓舞できる数少ない候補者でもあります。

昨シーズンまではグスタボ・カブラルがその役目を担えましたがカブラルも退団した今、物静かに背中で引っ張るタイプのウーゴ・マージョ以外に、もう1人リーダーが必要であることは間違いありません。

その意味でノリートは適任者であると言えるでしょう。

2019−2020シーズンがセルタの転機になり得る可能性

ここ数年では珍しく積極的にセルタがオフシーズンの動きを早めているのにはそれなりに理由があるはずだと僕は考えています。

1つ目はクラブの財政が黒字化して数年経っていること。

2つ目はこれまで通りの経営では再び降格の憂き目にあう可能性が比較的高いこと。

3つ目は、クラブ100週年を5年後に控え、なにか1つでも歴史に残す実績を得るという野望があること。

特に3つ目の「クラブ100周年の記念」として何かを成し遂げるためには現有戦力では力不足なことは明らかです。

5年後にはイアゴ・アスパスもウーゴ・マージョもキャリア終盤に差し掛かっている可能性が高く、その状況に対応するためには3〜4年スパンで若手の育成と100周年時点で脂の乗った選手を数人抱えておく必要があります。

サンティ・ミナもデニス・スアレスもセルタ出身のガリシア人。2007年から始めたカンテラ強化事業が一定の成果を上げつつある中で、あと2〜3年のうちに有望な10代後半〜20代前半の選手がデビューする可能性も高まっています。

「ガリシア主義」とも言えるクラブ全体の強化計画を推進している現在のセルタにとって、一人でも多くのセルタ出身ガリシア人を今のうちに呼び戻しておくことで、100周年にまたとない華を添えることができるでしょう。

そう考えると、カルロス・モウリーニョがこの13年間でファンからの批判や罵声を散々受けながら、それでも粛々と信念を貫き通してきたことに対する評価は、5年後にこそ下すべきなのではないかと僕は13年経ってようやく思えることができ始めています。

7月8日に始動するセルタ・デ・ビーゴの2019−2020シーズン。

クラブとしても万全の体制で臨もうとするこのシーズンがどうなるのか。僕は今から楽しみで仕方ありません。

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