【ラ・リーガ】バルサのチャンピオンズリーグ敗退と来季編成のアンケート

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バルサ、チャンピオンズリーグ準決勝での衝撃的な敗北

2019年5月7日にリヴァプール(イングランド)のホームスタジアム・アンフィールドで行われたチャンピオンズリーグ準決勝第2戦。バルセローナは4−0で敗れ、2戦合計のアグリゲート・スコアを3−4とされ敗退しました。

ホームであるカンプ・ノウでの3−0と勝利していたことから、一部にはバルセローナの決勝進出が確定的とされるような報道や意見もありましたが、世間の下馬評を完全に覆す形での大逆転を実現したリヴァプールの戦いぶりと勢いに、2004−2005シーズンのチャンピオンズリーグ決勝においてリヴァプールがミラン相手に成し遂げた大逆転劇を思い起こすファンも多かったのではないでしょうか。

「まさかの」逆転と驚かれた今回の逆転劇ですが、アンフィールドはもともとアウェーチームが勝利を上げることが非常に難しいスタジアムだと言われており、アーセナルの監督を退任したフランスのアルセーヌ・ヴェンゲルは「第2戦をアンフィールドでリヴァプールと戦うことほど難しいことはない」と発言していたほどでした。

少し前の話にはなりますが2017−2018シーズンにおいて2018年5月6日の段階でチャンピオンズリーグ、プレミアリーグ含めてアンフィールドでは無敗を記録していたこともあるほど、リヴァプールにとってアンフィールドで戦うことは特別なのです。

南米においてチャンピオンズリーグを中継するESPNの実況アナウンサーは「ローマの悪夢再び」とバルサの敗退を衝撃的に伝え、チリ代表MFアルトゥーロ・ビダルの交代やジョルディ・アルバが犯した1失点目のミスについて分析していました。

MARCAはバルサに関するアンケートを実施

そしてスペイン本国においてもこの敗戦は衝撃的に受け止められており、スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙MARCAは読者に対して次のようなアンケートを実施しています。

バルサのチャンピオンズリーグ敗退の責任は誰にあるのか

上記の問いに対する読者の回答と割合は下記の通りになっています。

バルトメウ会長とクラブ首脳陣 9%
選手全員 33%
エルネスト・バルベルデ監督 27%
それら全員 31%

ジュゼップ・マリーア・バルトメウ会長とはじめとするクラブ首脳陣に責任があるという答えはほぼ無く、選手に責任があるとする回答がわずか差ながら最大の割合を占めています。

意外なことにバルベルデの采配ミスを指摘する割合は予想されていたよりも多くありません。

テア・シュテーゲンは来季も正GKであるべきか

第1戦でも好セーブを見せ、リーグ戦でもここ数シーズンにわたりバルサのゴールを守ってきたテア・シュテーゲン。彼に対する信頼はファンからも熱く、アンケート結果は下記の通りです。

YES 91%
NO 9%
シレッセンは来季もチームにいるべきか

出場機会をほとんど得られていないシレッセンですが、ファンからは必要だと思われているようです。

YES 63%
NO 37%
セメドは来季も戦力として数えるべきか

純粋な右サイドバックという意味ではバルサで貴重な存在となっているネルソン・セメドに対する評価は下記の通り。

YES 70%
NO 30%
ピケは来季も戦力として数えるべきか

長年バルサの最終ラインを支えてきたジェラール・ピケ。カルレス・プジョールやシャビが去った今、チーム全体を鼓舞するリーダーとして期待されているピケに対しての評価は下記の通り。

YES 75%
NO 25%

ほとんどのファンがまだピケが必要と答えているものの、テア・シュテーゲンほど全幅の信頼というわけでもなさそうです。

ラングレーは来季も戦力として数えるべきか

今シーズン開幕前に加入し、フランス代表DFサミュエル・ウムティティからポジションを奪った同じくフランス代表のクレマン・ラングレー。彼の評価は下記の通り。

YES 75%
NO 25%

ピケ同様の評価です。「NO」と答えた25%がどんな理由なのかが気になるところですが、その点については明らかにされていません。

ムリージョは来季も戦力として数えるべきか

コロンビア代表DFジェイソン・ムリージョも今季ほとんど出場機会が得られていません。評価はお察しの通りです。

YES 13%
NO 87%

見る機会がそもそもなかったわけですから、評価を下すのも難しいというのがファンの正直なところではないでしょうか。

ジョルディ・アルバは来季も戦力として数えるべきか

バレンシアから加入して以降、バルサ不動の左サイドバックとしてチームを支えているジョルディ・アルバ。結果も予想通りです。

YES 72%
NO 28%

賛成派がピケ同様やや少なくとも感じますが、妥当なところでしょう。現実問題としてジョルディ・アルバ以上の左サイドバックがスペイン国内にいるかと聞かれると、考え込んでしまうファンが多いと僕は思います。

セルジ・ロベルトは来季も戦力として数えるべきか

ルイス・エンリケ監督時代にデビューし、右サイドのユーティリティプレーヤーとして地位を確立しつつあるセルジ・ロベルト。見方によっては器用貧乏とも見られてしまいがちな彼の評価は下記です。

YES 69%
NO 31%

セルジ・ロベルトの評価はもっと高くてもいいと個人的には思うのですが・・・。

ウムティティは来季も戦力として数えるべきか

前述の通り、今シーズンはラングレーにポジションを奪われた格好のサミュエル・ウムティティ。国外のクラブが獲得を望んでいるとも言われていますが、ファンの評価は・・・。

YES 44%
NO 56%

ファンとしては「ラングレーでいい」という評価なのでしょう。クラブとしてどう考えているのかが気になります。

フェルメーレンは来季も戦力として数えるべきか

在籍がそこそこ長いにもかかわらず相変わらず出場機会を得られないフェルメーレン。恐らく数年前から評価は変わっていないはずですが念の為結果をお伝えします。

YES 14%
NO 86%

家族はバルセローナの街が大好きだそうですが、果たして来季彼はどこでプレーするのでしょうか。

ラキティッチは来季も戦力として数えるべきか

加入当初と比較して若干ミスが目立つ場面が増えてきた気もするクロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチ。彼への評価は下記の通りです。

YES 52%
NO 48%

半数以上のファンがまだラキティッチを必要と評価しているものの、アルトゥールの加入なども影響してか、結果は分かれる形となっています。

ブスケッツは来季も戦力として数えるべきか

シャビ、イニエスタと共にバルサの中盤を長年支えているセルジオ・ブスケッツ。彼への評価は下記の通り。

YES 65%
NO 35%

30歳になったブスケッツですが、シャビが行っていた中盤での役割をブスケッツ以外にこなせる選手がいるのかと問われると、現時点ではブスケッツ以外にはいないと答えざるを得ないでしょう。

アルトゥールは来季も戦力として数えるべきか

アンドレス・イニエスタの背番号8を引き継ぐ形で加入したアルトゥール。捌き役としての能力の高さは既に示しています。評価は下記の通り。

YES 79%
NO 21%
スアレスは来季も戦力として数えるべきか

メッシ・スアレス・ネイマールの「MSN」も今は昔となり、今シーズンの無得点期間もあり疑問符が付くこともあったウルグアイ代表FWルイス・スアレス。彼への評価は下記の通りです。

YES 64%
NO 36%

勢いに若干の衰えは見えつつあると言われているスアレスですが、まだファンからの信頼も厚いようです。

リオネル・メッシは来季も戦力として数えるべきか

もはや「バルサの象徴」になっているリオネル・メッシ。今シーズンも幾度となく試合を決定づけるゴールを決め続けていますが、ファンとしての評価はどうなっているのでしょうか。

YES 77%
NO 23%

もっと圧倒的な支持率かと思いきや、77%という結果。20代前半の圧倒的なスピードや決定力が衰えたという判断なのでしょうか?

デンベレは来季も戦力として数えるべきか

問題行動も多くあまり評判のよくないウスマン・デンベレ。ファンはどう考えているのでしょうか。

YES 53%
NO 47%

予想通り、評価は低いですね。果たして来シーズンに向けて首脳陣はどんな判断を下すのでしょうか。

エルネスト・バルベルデは来季もバルサの監督でいるべきか

チャンピオンズリーグの敗退後の今、最も気になるアンケートです。

YES 30%
NO 70%

予想通りというかなんというか、現時点での反応としてはやや感情的な反応である面が強い気もしますが、今の時点での評価としては70%のファンがバルベルデではダメだと考えているようですね。

しかし、そうなると「では誰が?」という別の疑問が出てきます。

来季のバルセローナの監督は誰であるべきか
エルネスト・バルベルデ 9%
シャビ・エルナンデス 24%
エリック・テン・ハーグ 15%
キケ・セティエン 11%
ロベルト・マルティネス 5%
ユルゲン・クロップ 23%
その他 6%

このアンケート結果もかなり感情的に流された結果にしか見えませんね。クロップとテン・ハーグというのは今シーズンの結果を見てのことでしょう。クロップは以前にもバルサの監督にという声はありましたが、結果的にリヴァプールの監督として一定の結果を残しつつあります。よほどのことがない限りクロップが急転直下でバルサの監督に就任というのは考えにくいと思います。

テン・ハーグはバルサとアヤックスの関係性を考えればあり得なくもないですが、このタイミングで?という疑問は生まれます。

なによりも、バルベルデはリーグ戦2連覇という実績を残している監督でもあり、チャンピオンズリーグで2年連続逆転敗退を喫しているとはいえ、悪い監督ではないのが事実。仮に今シーズンもコパ・デル・レイで優勝し2年連続の二冠達成となった場合の退任や解任理由が見つけにくいのも確かでしょう。自ら辞任というのは可能性としてゼロではないと思いますが・・・。

シャビが監督になる可能性

24%のファンがシャビを監督にと考えている理由としては「バルサらしいポゼッションサッカー」をもう一度見たいという希望の現れだと僕は読み取ります。しかし現時点でシャビを監督にすることがプラスに働くとはあまり考えられません。グァルディオーラやルイス・エンリケでさえ下部組織の監督から指導者キャリアをスタートさせていますし、レアル・マドリーのジネディーヌ・ジダンも数年間の下部組織での経験を経た後、トップチームへの帯同はカルロ・アンチェロッティのアシスタントコーチとしてでした。

そういった意味では、今すぐにシャビが監督になるという選択肢を取る可能性は限りなくゼロに近いと僕は考えています。サッカー選手としても人間としても冷静沈着な正確のシャビが、一時的な感情論に流されて担ぎ出される状況に自らを置くとは考えられません。

感情論に流されない冷静な判断が求められるバルサ

昨日の今日で冷静な判断をファンに求めるのはちょっと難しいのかな、と思ってしまうようなアンケート結果がある一方で、信頼されている選手への評価は相変わらず高いことも分かる結果でした。

とはいえ、ピケやスアレス、ブスケッツにメッシなど、この10年間の間で数々の結果を残してきた選手達への支持がやや下がりつつあることも見えてきたのかなとも思えます。

もともと数年後には「メッシ後の世界」を考えなければいけなかったバルサ。伝統とされるスタイルへの回帰やそもそもの未来に対する計画をいよいよ本気で考え始める時期には来ているのかもしれません。

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