【サラゴサ現地観戦】時間のない人でも楽しめるサラゴサ観戦&観光

La Liga情報

サッカーだけではもったいないサラゴサの町

日本代表MF香川真司が移籍したレアル・サラゴサのホームタウン、サラゴサは古くから交通の要衝として発展してきた町でもあり、歴史的にも重要な意味を持っていた町です。

現在スペインの成り立ちの礎の一つとも言っていい重要なシーンに立ち会った町でもあり、実は日本の学校で使う世界史の教科書などでもサラゴサのあるアラゴン州の名前は登場します。

スペインはサッカー観戦もさることながら、歴史、文化、食事など様々なものが楽しめる観光大国でもあります。

香川の移籍で突然日本から注目を集めることになったサラゴサ。

せっかくなので、時間のない方でも「サッカーだけでは終わらないサラゴサ観光」を考えてみましょう。

サラゴサ観戦&観光は時間がなくても楽しめる

別記事「【サラゴサ現地観戦用】レアル・サラゴサの現地観戦ガイド」ではサラゴサへの行き方や試合チケットの購入方法などを紹介していますのでそちらも合わせてご覧ください。

【サラゴサ現地観戦用】レアル・サラゴサの現地観戦ガイド
サラゴサに移籍した日本代表MF香川真司のプレーを現地観戦したい方向けに、サラゴサの現地観戦ガイドを作成しました。

この記事のコンセプトは「時間がなくても楽しめるサラゴサ観光」です。

とはいえ、いくつか条件が発生しますのでその点だけはご注意ください。

この記事で提案するサラゴサ観戦&観光の条件は下記の通りです。

  1. 金曜日&翌月曜日、計2日間の休暇が取れる
  2. 金曜日と翌月曜日をいれて4連休である
  3. レアル・サラゴサの試合が土曜日の午後である
  4. 東京在住、東京在学・勤務である

最低限この条件を満たすことができれば、「サラゴサに行ってレアル・サラゴサの試合を観戦し、なおかつサラゴサをちょっと観光する」というプランを実現できます。

それでは日程のシミュレーションをしてみましょう。

東京ーサラゴサ最短往復のシミュレーション

【サラゴサ現地観戦用】レアル・サラゴサの現地観戦ガイドでご紹介したように、残念ながら日本からサラゴサへの直行便はありません。

【サラゴサ現地観戦用】レアル・サラゴサの現地観戦ガイド
サラゴサに移籍した日本代表MF香川真司のプレーを現地観戦したい方向けに、サラゴサの現地観戦ガイドを作成しました。

ただしスペインの首都マドリーへはイベリア航空が成田空港からの直行便を運行しており、マドリーからサラゴサへはスペイン版新幹線であるAVEを使うと1時間半以内で行くことが可能です。

このイベリア航空の直行便とスペイン国鉄RENFEのスペイン版新幹線AVEを使うことで最短日程でのサラゴサ観戦&観光を実現できます。

実際に出発から帰国までの動き方をシミュレーションしてみます。

観戦チケットの購入

金曜日に日本を出発する今回の旅行プランのコンセプトは「極限まで時間を節約しながらサラゴサ観戦&観光を楽しむこと」です。

試合のチケットを入手するための時間ももったいないので、レアル・サラゴサのオフィシャルサイトでチケットを事前にネット購入しておくことが望ましいでしょう。

Ticketing | Real Zaragoza - Venta de entradas online
Compra tus entradas para el Real Zaragoza. Vive la emoción del fútbol en el Estadio de la Romareda. ¡Reserva tu asiento ...

※試合の日程が確定していなかったり、シーズンの開幕前や閉幕後には情報が掲載されません。
シーズン開幕後は毎週月曜日〜水曜日の間を目処に試合日程、時間が確定しますのでこまめにチェックすることをおすすめします。

ネットでの購入が間に合わなかった場合でも、よほどのことがない限りスペイン「ラ・リーガ」の試合は売り切れることはほぼありません。これは1部リーグであるプリメーラ・ディビシオン、2部リーグであるセグンダ・ディビシオンAのどちらでも同じです。

ラ・ロマレーダのスタジアムマップ

これはサラゴサのホームスタジアム、ラ・ロマレーダのスタジアムマップです。

下の「TAQUILLAS」と書かれている場所がチケット売り場です。

セグンダAでの価格設定だからからなのか、最安20ユーロ〜最高40ユーロとさほど高くありません。

チケット種別の欄で名前に「CUBIERTA」と書いてある席は「屋根付き」の場所であることを意味しています。雨が降ったときのことなどを考えて屋根付きの場所を希望する場合はこの「○○ CUBIERTA」と書いてある席を選びましょう。

ネット購入が間に合わなくても焦らず、試合当日の午前10時頃にホームスタジアム、ラ・ロマレーダへの道順確認も兼ねてスタジアムへ行き、スタジアムに併設されているチケット売り場「TAQUILLAS」で直接購入するようにしましょう。

チケット代行業者などがネット上で散見されますが、定価よりも数十パーセント高い金額で販売していることがほとんどです。

余計なお金は使わず、その分を現地での食事代や体験に回したほうが有意義です。なるべく代行業者などを使わずに自分で購入することをおすすめします。

日本出発〜スペイン到着:金曜日

こちらが2019年8月13日時点でのイベリア航空直行便を使った最短日程の一例です。

金曜日の午前11時に成田発。日付同日の午後18時15分にはマドリーに到着できます。

そして帰国便は日曜日午後13時05分発で日本着が翌月曜日の朝9時25分。

次にRENFEの時刻表を見てみましょう。

国鉄RENFE

RENFEのウェブサイトでマドリー到着後に発車するAVEの時刻表を調べてみました。

18時15分のイベリア航空到着以降にも4本のAVEがサラゴサまで運行されています。

パスポートコントロールにかかる時間を考えると無難なのは最終列車である21時30分発のAVEでしょう。

マドリーのバラハス空港からAVEが発着するアトーチャ駅まではタクシーで最短17分前後。21時にアトーチャ駅に到着することができれば最終21時15分のAVEには間に合います。

RENFEのウェブサイトでネット購入し、あらかじめプリントアウトしておくといいでしょう。

AVEの最終列車でサラゴサに到着するのが午後23時。駅からタクシーでホテルまで直行してしまいましょう。

サラゴサは人口約66万人程度の中規模都市なので、市内を端から端まで移動してもせいぜい30分もあれば事足ります。

おAVEはほぼ時間通りに発着するので時間も読みやすく、時間がない移動にはピッタリです。

以上のことから、当日金曜日の24時にはホテルに到着することができると思います。

その日はシャワーを浴びて早めに寝て翌日に備えるのがいいでしょう。

試合当日:土曜日

今シーズンから「ラ・リーガ・スマートバンク」という名称になったスペインリーグ2部セグンダ・ディビシオンAの試合は基本的に土曜日か日曜日に行われますが、この記事で前提条件にしているのは

試合が土曜日に行われること

なので、日曜日や他の曜日に行われるケースは想定しません。

試合開始時刻について

参考までに8月17日に予定されている開幕戦の試合開始時刻を見てみると、

21時開始となっています。仮にあなたが見に行く試合がこの時間だとすると、朝から夜20時ごろまではサラゴサ市内の観光に時間を使えるということになります。

試合当日の動き方:サラゴサ市内観光

到着日のスケジュールがハードだったので、無理は禁物です。自分のペースで起きましょうw

サラゴサ市内で抑えておくべき観光スポットは以下の3つです。

(1)【ヌエストラ・セニョーラ・デル・ピラール大聖堂(Basílica de Nuestra Señora del Pilar)】

聖母マリアが降臨したことをきっかけに、スペインで初めて聖母マリアに捧げられた聖堂だという伝説を持っている大聖堂です。

いくつも尖塔を持つことが特徴で、エブロ河のほとりに建つ様子は荘厳の一言。夜にはライトアップもされますので夜に見るのもおすすめです。

(2)【サルバドール大聖堂(Catedral del Salvador or La Seo de Salvador)】※世界遺産

世界遺産にも登録されている大聖堂。

ムデハル様式で建造されており、地元では「ラ・セオ」という愛称で親しまれています。西ゴート族の聖堂→イスラム教のモスク→キリスト教の聖堂という変遷を経ている歴史の生き証人のような存在で、様々な建築様式が混在している珍しい様式美を見ることができます。

15世紀以降の様々なタペストリーも展示されています。

(3)【アルハフェリーア宮殿(Palacio de Aljafería)】※世界遺産

こちらも世界遺産に登録されている11世紀に建てられたイスラム様式の宮殿です。

718年〜1492年にかけて起きた”レコンキスタ=国土回復運動”のあとにキリスト教の教会に改修された後、カスティージャ・アラゴン連合王国を治めたイサベル、フェルナンドの「カトリック両王」の居城にもなりました。

かつてスペインがイスラム教徒に占領されていたため、「スペインのイスラム建築物」として世界的にも歴史的にも重要な位置づけとなっている貴重な建造物です。

(1)のピラール大聖堂はサラゴサのシンボル的な存在なのですが、これが世界遺産になっていないのは少し意外な気もします。

試合当日の動き方:昼食〜試合開始まで

「世界遺産の町」と言っても過言ではないサラゴサなので、2つある世界遺産をたっぷりと堪能しておきましょう。

時間や気持ちに余裕があり、チャレンジ精神があれば市内にあるエコレンタサイクルで市内を巡回するのもいいかもしれません。

市内のあちこちに有料ですがレンタサイクルスタンドがあるので、利用することができます。

時間がもったいない場合はタクシーを使って目的地まで移動してしまうほうがいいでしょう。

この記事で想定している旅行はあくまでも「時間のない人向け」ですから、敢えて時間を消費してしまう手段は考えなくてもいいかもしれません。

ご覧の通り、ピラール大聖堂、サルバドール大聖堂、アルハフェリーア宮殿は1km四方の中に固まっています。

サラゴサの町は基本的に石造りの伝統的なスペインの町並みなので歩いているだけでも楽しいのですが、特におすすめはカスコ・アンティグオなどの旧市街です。

この一角には古き良き雰囲気の伝統的な様式をとどめたバルが多く、テレビや映画に出てくるような「いかにもバル」という感じの店が多いので、昼食時などにバルの食べ歩きをするのも楽しいかもしれません。

特にアラゴン州の郷土料理として有名な「鶏肉のチリンドロンソース煮込み」は最高です。

サラゴサのホームスタジアム、エスタディオ・ラ・ロマレーダは市内南西部にあるので、ピラール大聖堂、サルバドール大聖堂、アルハフェリーア宮殿のどこを出発点にしてもラ・ロマレーダまでかかる時間はさほど変わりません。

3箇所を観光したあとに旧市街のバルで昼食を食べるか、アルハフェリーア宮殿を出発点として

(1)アルハフェリーア宮殿
(2)サルバドール大聖堂

を観光したあと旧市街でバル巡りをしつつ昼食。

昼食後にピラール大聖堂を観光、という流れにしてもいいかもしれないです。ピラール大聖堂はアラゴン州の水源エブロ河のほとりに建っているので、エブロ河周辺を散策してみるのもいいでしょう。

スペインのランチタイム

ここで注意しなければならないのが「スペインのランチタイム」です。

日本人の感覚ではランチタイムというと「昼12時〜」というのが常識ですが、スペインの場合はランチタイムは”早くて”13時半から。多くの場合は「14時〜」というのが一般的です。

日本の感覚で12時頃にレストランなどに行っても開いていなかったり、バルとしての営業はしていてもレストランメニューはまだ準備していないということがよくあるので注意しましょう。

試合当日の動き方:試合開始〜試合終了〜夕食

エスタディオ・ラ・ロマレーダへの行き方〜試合開始まで

レアル・サラゴサのホームスタジアム、エスタディオ・ラ・ロマレーダへの市内中心部からの道順は下記のとおりです。

サラゴサ市内にはトラムと呼ばれる路面電車が走っており、時間に余裕があればトラムの乗り方をホテルなどで調べておいて使ってみるのも楽しいかもしれません。

ピラール大聖堂付近のトラム停留所からラ・ロマレーダへは約30分。

とにかく全てにおいて時間を節約したいという場合は迷わずタクシーを使ってしまいましょう。タクシーであればピラール大聖堂付近から約20分程度でラ・ロマレーダに到着できます。

試合のチケットを購入済みであればあとは試合を楽しむだけです。地元のファンと一緒にサラゴサのプレーを楽しんでください。

試合終了後

仮に試合開始が21時だとすると試合終了は23時ごろ。約34,000人収容のラ・ロマレーダが満員になっていたとすると、その34,000人が一斉に帰路に着くことになります。

スペインは日本と違い、整然と譲り合いながら退場することが少ないので、混雑と混乱に巻き込まれる可能性があります。落ち着いて周りを見ながらゆっくりスタジアムから出るようにしてください。

当日の観客数によっては席種やゾーンごとに退場の順番が指定されることもあります。

場内アナウンスが何かしらあった場合は、スペイン語がわからないようなら周りの人達の動きをよく見ておくといいでしょう。

夕食

スペインのディナータイムは平均すると20時半〜21時前後から始まります。

試合開始が21時の場合は23時前後が試合終了となるため、ホテル周辺や市内中心部へ戻るのが24時近くになる可能性が高いです。

21時開始のナイトゲームの場合は、試合開始前にバルでタパスをいくつかつまんでおいたり、「ボカディージョ」というスペイン風のバゲットサンドをテイクアウトしてもらってスタジアムに持ち込んで食べるのもいいかもしれません。

宿泊先のホテルにレストランが併設されている場合は事前に食べておくのもいいでしょう。

17時や18時試合開始の場合は試合終了後がディナータイムになっているので、ホテルに戻っておすすめレストランを調べるのもよし、観光案内所でリサーチしておくもよし、自由に夕食の時間を楽しみましょう。

サラゴサの名物料理は「鶏肉のチリンドロンソース煮込み」が有名です。

アラゴン州の郷土料理で、トマト、玉ねぎ、パプリカやハーブなどをじっくりと煮込んだソースで鶏肉に味付けをした料理。

濃厚かつパプリカやハーブのさっぱりとした香りで手が止まらなくなります。スペインは赤ワインが名産でもあるので、ワインをお供に食べると試合後の興奮と一緒に料理を楽しむことができると思います。

夕食後

スペイン人は夜ふかしな人たちです。週末などは夜23時や24時に待ち合わせて踊りに行ったりバルで飲み明かしたりすることが多いので、夜遊びがしたい場合も特に困ることはないと思いますが、女性の場合は十分に注意してください。

夜遊びスポットには万国共通であまりよろしくない種類の人間が集まることも多いので、トラブルに巻き込まれないように十分な警戒は必要です。

帰国日:日曜日

「時間のない人でも楽しめるサラゴサ観戦&観光」もいよいよ最終日&帰国日です。

マドリーのバラハス空港〜成田空港行きの直行便は13時5分出発。

搭乗手続きの時間などを考えると11時には空港に着いておくことが理想的です。

サラゴサ・デリシアス駅からマドリー・アトーチャ駅までのAVEは8時31分サラゴサ発、9時50分マドリー着。

アトーチャ駅からバラハス空港まではタクシーで約15分〜20分。

渋滞がなければ問題なく10時30分ごろにはバラハス空港まで到着できる計算になります。

バラハス空港について搭乗手続きを済ませたらあとは直行便で成田空港までたどり着くのみ。

日曜日13時5分定刻に出発できれば、成田空港への到着は日本時間翌月曜日の朝9時25分です。

サラゴサ観戦&観光の余韻を楽しみつつ月曜日の残りをしっかり休んで翌日からの仕事や学校に備えましょう。

まとめ

このように、長い期間の休みが取れない場合でも最低2日間の休みを確保することができればスペインでサラゴサの試合=香川のプレーを現地観戦することは可能です。

この記事で紹介した日程は成田空港発着のイベリア航空直行便を前提にしていますので、東京以外にお住まいの方の場合はもう少し時間の工夫は必要になるかもしれません。

とはいえ、1週間も休みを取るのがなかなか難しい日本人ファンにとっても、この旅程であれば検討に値するのではないでしょうか。

せっかくスペインに行くのであればサッカー観戦だけで終わるのはもったいないので、ぜひ検討してみてください。

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