【セルタ】ラフィーニャとコスタス、2週間の離脱

La Liga情報

ラフィーニャは左足の負傷

移籍期間最終日にバルセローナからセルタ・デ・ビーゴへ1年間の期限付きレンタル移籍で加入したブラジル人FWラフィーニャ・アルカンタラは、左足の筋断裂によって2週間の離脱と発表されています。

練習中に負傷したラフィーニャを診断したセルタのメディカルチームは左足大腿部の筋断裂であると発表。

この負傷によってラフィーニャは次節グラナダ戦、そして第5節のアトレティコ・マドリー戦を欠場することが濃厚になっています。

セルタのフラン・エスクリバ監督は加入後のラフィーニャが見せるパフォーマンス次第で、第4節グラナダ戦でのスタメン起用を選択肢の一つとして考えていたようですが、今回の負傷によってラフィーニャではなく第3節までと同様にブライス・メンデスが右サイドMFとしてスタメンに名を連ねるものと予想されています。

本来であればラフィーニャレベルの選手が負傷で2週間離脱というのはセルタにとって大変な痛手になっていてもおかしくない事態なのですが、幸いなことに今シーズンのセルタは夏の補強の結果として昨シーズンよりも大幅に選手層とそのレベルが向上しています。

ブライス・メンデスを含めて右サイドを主戦場にしている選手はケビン・バスケス、ウーゴ・マージョ、そしてラフィーニャと4人おり、なおかつラフィーニャ加入前までの3試合でそれぞれが結果を伴うプレーを披露していました。

そう考えればビーゴの地元紙FARO DE VIGOとスペイン最大のスポーツ紙MARCAが伝えている通り、ラフィーニャの負傷と離脱は「大した問題ではない」とも言えるかもしれません。

オカイ・ヨクスルは全体練習に復帰

その一方でトルコ代表MFオカイ・ヨクスルは右膝靭帯損傷の負傷から3ヶ月ぶりに全体練習に復帰しています。

トルコ代表に選出され代表チームの活動に参加していたオカイは代表チームのメディカルスタッフからの診断として「プレー可能」と言われており、セルタのメディカルスタッフも同様の意見だったことから全体練習へ復帰することになりました。

オカイの状態はよく、試合出場へのゴーサインが出るかどうかは今週の練習を見てからになりそうですが、少なくとも全体練習に参加できるようになったのは吉報だと言えるでしょう。

仮にオカイがアトレティコ・マドリー戦からスタメン出場できるほどの回復具合だとすれば、ラフィーニャの負傷はフラン・ベルトランをベンチに置くことで影響度合いとしては微々たるものになると考えられますし、チームとしては落ち着いてアトレティコ戦を迎えることができるかもしません。

ダビ・コスタスも2週間の離脱

負傷者続きであまり気分のいいものではありませんが、ラフィーニャと同日にDFダビ・コスタスも負傷しており、ラフィーニャ同様に2週間の離脱が見込まれています。

ただしコスタスの場合はあくまでもセンターバックとしてはセカンドチョイスであるのが現状であり、バレンシアからレンタルで加入中のホルヘ・サエンスが控えていることを考えると、ラフィーニャ負傷の影響と比較した場合更に深刻度が下がります。

実質的に戦力としては影響のない負傷と考えることができるため、チームもファンもさほどコスタスの負傷については大げさに騒いではいません。・・・本人にとってはもちろん運の悪い結果なのですが、少なくとも重大な負傷ではなさそうなのでコンディションを戻すことを最優先に考えてもらうより仕方がないでしょう。

近年かつてない選手層となっているセルタ

例えば4年前のセルタであれば、1人前線の選手が負傷で出られないとなれば右往左往するほどの大騒ぎになっていたレベルの話でした。

しかし幸いなことに今シーズンに関して言えばスタメンクラスの選手が1人負傷したとしても、穴を埋めた上で別のプレーでチームに貢献できるレベルの選手が揃っています。

FWでいえばイアゴ・アスパス負傷の場合にはトロ・フェルナンデスとサンティ・ミナという組み合わせが可能ですし、サンティ・ミナが負傷の場合には第3節までと同様にイアゴ・アスパスとトロ・フェルナンデスという組み合わせで戦えるでしょう。

「まずは残留」という現実的な目標を掲げている現在のセルタにおいてこの事実は非常に重要で、各ポジションに軸になりうる選手をそれぞれに獲得した経営陣の判断は正しかったということが、皮肉にもラフィーニャやコスタスの負傷で明らかになったとも言えるでしょう。

カルロス・モウリーニョ会長が現チームに抱く希望

スペイン現地時間9月10日の昼間、セルタのカルロス・モウリーニョ会長は定例の経営報告会の中で次のような一言を発しました。

現在のセルタは一つのクラブという枠を超え、人々の感情に訴えかけられる存在になりつつある。

カンテラ出身選手の復帰を目指した「帰還事業」は狙った選手をことごとく獲得し、近年まれに見る成功を収めた結果になりました。

その結果としてトップチームにはスタメンクラスで6名もの「ガリシア出身のカンテラ出身選手」が名を連ねることになり、セルタはかつて無いほどの「ガリシア化」を果たすことになっています。

モウリーニョがコメントで使った「Más que un Club=クラブ以上の存在」とはバルセローナが標語とする言葉ではありますが、だからといって彼らの専売特許というわけでもありません。

バルサがこの言葉を使う際には「カタルーニャにとってのシンボル」たろうとする意味が含まれていますが、地元との結びつきが強いクラブには少なからず同様の意図があることは疑いようのない事実です。

スペインの中でもカタルーニャとバスクは特に地域の独自色や特徴が色濃く出ている地域ではありますが、ガリシアはガリシアで目立たないものの一種独自のアイデンティティーのようなものが根付いている地域でることはあまり日本では知られていません。

ガリシアの「民族楽器」であるガイタ・ガジェーガという楽器は、スコットランドのグレート・ハイランド・バグパイプとほぼ瓜二つの姿をした楽器です。

そのバグパイプによって奏でられる音色は、ケルトの雰囲気を残しつつも一方でどこか郷愁と哀愁を誘う切ない空気に満ちており、このガイタが奏でる音色のようなアイデンティティーがガリシアの特徴だとも言われることがあります。

「セルタ」とはスペイン語で「ケルト」を意味する言葉であり、もともとガリシアにはケルト人と北欧バイキングが流入・混在し、土着のイベリア人と混血化した歴史があるため、セルタ・デ・ビーゴが創設される際にその歴史を反映したクラブ名が採用されていました。

このこともあってモウリーニョは就任当初から「セルタはガリシアとビーゴを象徴する存在であるべき」と主張しており、そのための施策をこの13年間で打ってきたとも言えます。

在任中に2度の降格を経験してもなおモウリーニョはその夢を諦めておらず、そのための歩みの一つとして「ガリシア出身者」によるトップチームの編成を掲げています。

そしてシーズン前の帰還事業によるデニス・スアレス、サンティ・ミナの獲得と、開幕後のラフィーニャ獲得によってファンとクラブが共有する思いは同化を度合いを強めており、このことが冒頭のモウリーニョによるコメントにつながったと考えていいでしょう。

この13年間で2度の降格、負債の返済、カンテラの整備、そして今シーズンの戦力補強と目まぐるしい状況を駆け抜けながらセルタを率いてきたカルロス・モウリーニョ。

彼が目指すセルタの姿は今シーズンが蕾なのか、それとも花なのか。

セルタファンにとって今シーズンはそれを知るためのシーズンでもあるのかもしれません。

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